本館所蔵の郷土人形コレクション579点は、2014年3月に大江直吉氏(1906-2012)のご遺族鍛冶薗子氏より寄贈を受けたものです。大江氏は浮世絵の蒐集家であり研究者として知られます が、昭和30年代から伏見人形を中心とした土人形も蒐集されました。それらのほとんどが、毎月 25日に開かれる北野天満宮の御縁日や21日の当時の弘法市に足繁く通い集められたもので す。本館ではモチーフにより「信仰・縁起物」「教訓・説話物」「節句物」「歌舞伎物」「風俗物」「動 物」に大別しています。579点のうち土人形が538点、張子人形は 37点、産地でみると土人形の 祖とされる伏見人形が162点で全体の28%、歌舞伎物が多い三河・尾張の人形も多く全体の 36%を占めています。