雪片が 風とともに舞い降り
地表と樹木を 淡い光で包んでゆく
ときおり吹雪となって 鋭く風の音が走り抜けると
凍てついた土の表面に 雪の結晶が残され
澄み切った静けさのなか 息も靴音も吸収して
音も無い白の光景が 立ちあらわれる
この度の展覧会は、〈浸透する〉という理科実験を連想させる言葉と日本的な土器を想起させる<器>という語句によって題されたタイトルとなっている。
今この場に現れる大西の《浸透する器》は歴史的時間を内在させた日常の/非日常の〈縄文土器〉と共にどのような景色を出現させるだろうか。